『寂しい写楽』(宇江佐真理・著)
天気はよかったですが,強い風が吹き寒い一日でした。風の音,陽の光…,冬の気候になったことを感じました。
暦に「国際ボランティアデー」とありました。
1985年に国連が,12月5日を「ボランティアの日」と定めました。国内でも,この時期に催しが行われているようです。
日本では,1995年の阪神・淡路大震災で大勢のボランティアが活躍し,その年を「ボランティア元年」とも呼ばれ,1月17日が「防災とボランティアの日」となりました。
「ボランティア」というと特別なことのように思いますが,日本には,古くからさまざまな相互扶助の仕組みがありました。
それらが,地縁や血縁によったもので,それが希薄なもの疎ましいものとなって,「ボランティア」が強調されていると感じています。
名称はどうあれ,豊かさにとって相互扶助やボランティアは大切なことだと思っています。
今日の自分,明日の自分は,どうかな。
先日,市立図書館から借りた『寂しい写楽(小学館・刊)を,やっと読むことができました。
題名にあった「写楽」にひかれて,久しぶりに宇江佐氏の作品を読みました。
「謎の浮世絵師」と言われる“東洲斎写楽”は,一時期に独特の作品を残しています。
この本に登場する“能役者の斎藤十郎兵衛”がその人であったというのが,最近の有力な説だそうです。
この本は,「写楽」を語るというより版元の耕書堂 蔦屋重三郎 を中心とした“出版プロデュース”の話でした。
幾五郎(十返舎一九),春朗・鉄蔵(葛飾北斎),喜多川歌麿,倉蔵(滝沢馬琴),伝蔵(山東京伝),直次郎(大田何畝),歌川豊国…と,江戸の文化を創っていく人々が「写楽」でつながっていきます。
話の展開に,歌舞伎の演目が散りばめられており,それが登場人物の心情に重なります。
写楽好きには,“寂しい写楽像”は気に入らないかもしれませんが,時代を楽しめる一冊でした。
◇2008年12月 6日 (土) かわいい“一所懸命”に会いました
◇2007年12月 6日 (木) 地域講師の授業
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